[中学受験]面積図の作り方は絵描き歌[つるかめ算・速さのつるかめ算編]

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面積図については、以前二つの記事を書きました。
今回は、つるかめ算編です。
つるかめ算の応用である、速さのつるかめ算も扱います。
目次
つるかめ算
まずは、つるかめ算について述べていきます。
なぜ面積図を使えるか
まずは、以下の問題を考えましょう。
鶴と亀が合わせて10匹います。
足の数は全部で32本です。
鶴は何匹いるでしょうか。
本来は、亀は「匹」、鶴は「羽」で数えます。
以下では、便宜上、単位を「匹」に統一させていただきます。
鶴であったとしても、亀であったとしても、以下のような関係が成り立ちます。
匹数×1匹あたりの足の本数=合計の足の本数
掛け算の式ですね。
このように、 掛け算の式で表すことができるものに、面積図を使うことができるのは、以前の記事でも述べました。
つるかめ算でも面積図を作ることができるのが分かります。
面積図を用いる理由も、これまでと同じです。
面積図を書くことで、自然に解答に近づけます。
面積図の書き方
つるかめ算の面積図は、平均や食塩水とやや異なる部分があります。
しかし、絵描き歌のように書き進めるのは同じです。
問題文を区切りながら、区切ったところまでを図示していくということです。
そうすることで、問題文を読み終わった時点で、自然に面積図が完成します。
鶴と亀が
これだけで図を少し書くことができます。
これが、平均や食塩水とやや異なることです。
問題文には書かれていませんが、鶴の足は2本、亀の足は4本と決まっています。
問題文には書かれていませんので、特に初めて学習する場合は注意が必要です。

このような図ができます。
問題文で、合わせて10匹と分かっていますから、匹数を横にします。
すると、足の本数が高さになります。
縦と横を逆にすると、面積図を活用できませんので、注意が必要です。
なお、横の長さ、つまりそれぞれの匹数は分かっていませんから、長さは適当で構いません。
合わせて10匹います。

匹数は横の長さです。
そして、合計の匹数が分かっていますから、全体の横の長さに書きます。
足の数は全部で32本です。

匹数×1匹あたりの足の本数=合計の足の本数という関係 でしたね。
合計の足の本数は、積です。
「縦×横=面積」における、「面積」に当たります。
合計の足の本数は、面積図の「面積」として記入することになります。
面積ということが分かれば問題ないので、中央付近に書いておきましょう。
鶴は何匹いるでしょうか。

亀の匹数が問われているので、高さが2本の長方形の横の長さを□にします。
お気づきでしょうか。
「10匹」と書かれていた場所が、少し下にずれましたね。
「□匹」と書くスペースが足りなかったので、下げました。
このように、書く場所がなかったら、途中で消しゴムで消して一部修正しても構いません。
最初から完成形を思い描こうとすると、ややこしくなります。
なお、面積図を用いない場合の解き方については、以下の記事にまとめてあります。もし興味があれば、お読みください。
速さのつるかめ算
つるかめ算の応用として、速さのつるかめ算というのがあります。
先ほどのつるかめ算は、そこまで難しくありません。
しっかり練習すれば、できるようになる子が多いです。
しかし、速さのつるかめ算になると、全く歯が立たない子も珍しくありません。
なぜ面積図を使えるか
速さのつるかめ算とは、以下のような問題です。
時速2kmと時速4kmで合わせて10時間歩きました。
全部で32km進みました。
時速2kmで何時間歩いたでしょうか。
このような問題を初めて見たとき、多くの小学生はつるかめ算だとすぐには気付きません。
では、なぜこれがつるかめ算であり、なぜ面積図を使えるのでしょうか。
速さには、以下のような関係があります。
速さ×時間=道のり
掛け算の形になっていますから、面積図を使うことができます。
そして、つるかめ算では、一般的に以下の数量が問題文によって与えられています。
- 単位あたりの数量
- 合計の単位数
- 合計の数量
抽象的で少し分かりにくいですね。
先ほどの例であれば、鶴の2本、亀の4本が単位当たりの数量です。
鶴も亀も、「1匹」につき2本や4本ですから、匹数の合計である「10匹」が合計の単位数です。
2本や4本が合わさって全部で32本あるので、これが合計の数量です。
では速さの例ではどうでしょうか。
時速とは、1時間あたりに進む道のりのことです。
つまり、時速2kmや時速4kmは、単位当たりの数量にあたります。
時速は、「 1時間あたり 」ですから、これの合計である「10時間」が合計の単位数です。
時速2kmや時速4kmが合わさって全部で32km進むので、これが合計の数量です。
このように説明しても分かりやすいですよね。
問題文を見て、つるかめ算だと気付くのは難しいということです。
もちろん慣れてくれば、同じような問題に何度も出会いますから、すぐに気づくでしょう。
しかし、慣れるまでは難しいです。
つるかめ算なのかどうかと悩むより、とにかく面積図を書いてみることが重要です。
面積図を書くことができれば、 自然に解答に近づけます。
そして、終わってみたら、「つるかめ算だったのか」と気づくでしょう。
それで構いません。
大事なのは、手を動かすことです。
もちろん、面積図以外の解き方もありますから、その場合は話は別になります。
面積図の書き方
では、実際にどのように手を動かすか説明していきます。
普通のつるかめ算と同じように書いていきます。
時速2kmと時速4kmで
速さにおける掛け算の関係は「速さ×時間=道のり」です。
長方形の面積においては、「縦×横=面積」です。
掛け算の前後は入れ替えることができます。
作図のは、「速さが縦、時間が横」、「速さが横、時間がたて」の二通りです。
問題で、合わせて10時間と分かっています。
長方形を二つ並べると、横の長さの合計を図示できます。
そこで、時間が横、速さが高さになります。
ここでも、縦と横を逆にすると、面積図を活用できませんので、注意が必要です。

このような図ができます。
先ほどとほぼ同じですね。
単位はややこしいので省略しました。
合わせて10時間歩きました。

時間の合計が10時間ですから、全体の横の長さに書きます。
全部で32km進みました。

「速さ×時間=道のり」 ですから、道のりは積です。
「縦×横=面積」 における面積にあたるので、面積として32kmを書きます。
時速2kmで何時間歩いたでしょうか。

時速2kmの時間が問われているので、高さが2の長方形の横の長さを□にします。
これで面積図ができました。
速さのつるかめ算であっても、普通のつるかめ算であっても、同じような図が出来上がります。
まとめ
普通のつるかめ算は解ける小学生が多いです。
しかし、速さのつるかめ算になると、解けなくなる小学生も多いです。
速さであっても、つるかめ算であれば同じような図ができるので、同じように解けます。
速さ以外にも、仕事算のつるかめ算など、特殊算を組み合わせることで、一見複雑な問題があります。
「○○のつるかめ算」は、つるかめ算の一種ですから、すべて同じような面積図ができます。
問題文を読んで「つるかめ算だ」と思った場合は問題ありません。
ところが、つるかめ算だと分からないことも多いので、とにかく手を動かしましょう。
手を動かしていくと、結果としてつるかめ算だとの面積図が出来上がります。
解き方の見通しを立てることも大事ですが、見通しが立たなくても手を動かすことも大事です。
もちろんつるかめ算には面積図を用いない解き方もあります。
面積図は一つの方法にすぎませんから、他の方法が得意なら、面積図を用いる必要はありません。
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