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[中学受験]比の便利さ・難しさとは?

2019/10/12
 
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主に小学5年生の秋になると、算数は比を扱うことが増えてきます。

比で苦労する受験生は多いと言われます。

実際に苦労している方もいらっしゃれば、これからの比の学習に不安がある方もいらっしゃるでしょう。

しかし、比は適切に使うことができればとても便利なものです。

私は家庭教師をしていて、比の便利さを実感する生徒や、比に苦しむ生徒を見てきました。

そこで、今回は、比はなぜ便利なのか、なぜ比に苦しむかについて述べていきます。

この記事の主な対象

  • 比を学習する意義を知りたい方
  • 比が苦手になる理由を知りたい方

比の便利さ

以下の問題を使って、比を用いないで解く場合と、比を用いて解く場合を比較します。

Aさんは、今まで何回かテストを受けたところ、平均点が70点でした。

次のテストで90点を取れば、平均点が72点になります。

次のテストは何回目のテストでしょうか。

比を用いない場合

この問題について比を用いずに解く場合、いくつかの方法があります。

面積図を書かない方法もありますが、面積図を書くと、以下のようになります。

平均の面積図

なお、面積図の作り方は、以下の記事をお読みください。

この面積図では、色をつけた部分の面積が等しくなります

平均の面積図で面積が同じ場所

平均とは、高い部分を低い部分に移動させて、高さを揃えるということだからです。

右の青い部分が左の青い部分に移動したので、面積が等しくなります。

そうすると、左の部分は横の長さが分かりませんが、右の部分は縦も横も分かっています。

縦が90-72=18で、横が1です。

面積は、18×1=18となります。

左の青い部分の面積も18ですから、72-70=2で割ると横が求められます。

18÷2=9です。

最後に9+1をすれば、□が10と求められます。

比を用いない場合の計算をまとめると、以下のようになります。

  • 90-72=18
  • 18×1=18
  • 72-70=2
  • 18÷2=9
  • 9+1 =10

もちろん、例えば、最初の二つの式を、(90-72)×1=18とすることなどで、式の数を減らすことはできます。

比を用いる場合

色を付けた部分の面積が等しくなるというところまでは同じです。

平均の面積図で面積が同じ場所

長方形の面積というのは、縦と横の積です。

面積が等しいということは、つまり、積が等しいということになります。

このように、積が等しい場合に逆比を用いることができます

面積は縦と横の積ですから、縦の比と横の比が逆比になります

左の部分の縦は、72-70=2で、右の部分の縦は90-72=18です。

縦の比は、2:18=1:9となります。

逆比にすると、9:1です。

左の部分の横は分かりませんから、△とすると、横の比は△:1です。

9:1=△:1という比例式ができます。

比例式を解くと、△が9だと分かります

して、9+1=10で□を求められます

比を用いる場合の計算をまとめると以下のようになります。

  • 72-70=2
  • 90-72=18
  • ※2:18=1:9→9:1
  • ※9:1=△:1→△=9
  • 9+1=10

異なるのは、※を付けた二つの部分です。

※を付けた部分では、18という数字を9に変えて計算することができています。

もっと複雑な数字を用いる問題であれば、この違いはとても大きくなります。

比の便利さまとめ

つまり、比を用いることで、計算を簡単にすることができます

これはとても大きなことです。

時間の節約になるだけでなく、計算ミスもしにくくなります。

また、精神的な負担も減るかもしれません。

このように、比は適切に使うことができれば、とても便利なものなのです。

比の難しさ

比は便利だから、積極的に用いていくのが良さそうにも思えます。

しかし、比は難しい部分があります。

理由はいくつかあります。

「比」と問題文に書かれていない

まず、最初の難しさは、問題文に「比」という言葉がないことです。

もう一度最初の問題文を見てみてください。

「比」とは、どこにも書いてありません

つまり、問題文を読んで、あるいは作図をして、自分で「比を使う問題だ」と気づかなければ、比の計算が始まりません。

今回取り上げた問題は、比を使う問題としては典型問題だと思います。

6年生になれば、このような問題で比を用いるというのは、何度も目にしたことがあるでしょう。

そのような経験で、ある程度慣れている子にとっては、比を使うと気付くのは難しくありません。

しかし、特に算数が苦手な子にとっては、比を使うと気付くのはとても難しいです

また、比を使うと気付くことができたとしても、その後に別の難しさが待っています。

抽象的

もう一つの難しさは、抽象的だということです。

比を用いない方法であれば、具体的な数を用いていくことになります。

式で用いた数字は、全て具体的な数です。

  • 90(点)-72(点)=18(点)
  • 18(点)×1(回)=18(点)
  • 72(点)-70(点)=2(点)
  • 18(点)÷2(点)=9(回)
  • 9(回)+1(回)=10(回)

このように、すべての数字に単位を付けることができます

では、比を用いる場合はどうでしょうか。

  • 72(点)-70(点)=2(点)
  • 90(点)-72(点)=18(点)
  • 2(点):18(点)=1:9→9:1
  • 9:1=△(回):1(回)→△=9(回)
  • 9(回)+1(回)=10(回)

比の部分に単位がありませんね。

比というのは、具体的な数ではなく、数の関係を表したものです。

つまり、抽象的な数であって、単位はありません

これにより、たとえば、9:1と逆比にしたところで、この「9」が何を意味するか分からないと、その後の計算ができません。

縦の比と横の比が逆比になるということを理解していないと、その後の計算ができません

もちろんこのことも問題文には書かれていません。

これがもう一つの難しさです。

比を使う問題だと分かっても、その後の計算ができないという子も多くいます。

まとめ

比は、適切に使うことができれば、とても便利なものです。

比を使いこなせるようになることは理想的です。

そうすることで、計算がややこしい問題が、すぐに解けることもあります。

しかし、比には独特の難しさがあります。

比が苦手なお子さんは、無理に比にこだわる必要はないと思います。

もちろん、一旦は比の学習をすることは望まれます。

そして、問題文に「比」と書かれている問題は、解けるようになった方が良いです。

そのような問題であれば、比を理解していないと基本的には解けません

しかし、問題文に「比」と書かれていなければ、比を用いずに解くこともできます

無理に比を使わうのではなく、比を用いずに解くのも一つの方法です。

お読みいただき、ありがとうございます。

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