食塩水の濃度算!何gの食塩を加えたかを求める問題が難しいワケ

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中学受験の算数において、割合は重要な単元です。
割合を使う特殊算としては、濃度算や売買損益算があります。
濃度算も売買損益算も、通常の割合と計算することは変わりません。
ですから、割合を理解していれば、濃度算や売買損益算も解くことができるのが自然です。
しかし、実際には、普通の割合の問題はできるのに、濃度算や売買損益算ができないという人も多いです。
割合ができるのに濃度算ができないのには、様々な原因が考えられます。
まずは、「濃度」の意味、「食塩水」、「食塩」、「水」の関係を理解していないことが挙げられます。
用語を正確に理解していないと、問題文の意味が分からないということなので、できなくて当然です。
また、用語を理解しているのに食塩水ができないという子もいます。
そのような子は、本来は通常の割合と同じ計算なのに、濃度算は別物と考えてしまっている子もいます。
そして、濃度算の基本的な問題はできたとしても、食塩水の濃度算は何gの食塩を加えたかを求める問題が難しいと思う子は多いです。
そこで、食塩水の濃度算は何gの食塩を加えたかを求める問題が難しい理由を述べていきます。
その上で、どのように対処すれば解けるかも述べていきます。
なお、こちらの記事と同じテーマで、ラジオでもお話しさせていただきました。
合わせて聴いていただけると分かりやすくなると思います。
この記事の主な対象
- 「食塩水って難しいの?」という方
- 「なんで食塩を加える問題だけできないの?」という方
目次
食塩水の濃度算は何gの食塩を加えたかを求める問題が難しい

食塩水の濃度算には様々な問題があります。
食塩と水を混ぜる問題、食塩水に水を混ぜる問題、食塩水に食塩を混ぜる問題、食塩水から水を蒸発させる問題、食塩水と食塩水を混ぜる問題、典型的な問題だけでもこれだけのパターンがあります。
混ぜた場合に、「何%になるか」を求める問題が基本形ですが、その逆算もあります。
逆算とは、混ぜたら何%になるかは分かっていても、何を混ぜたかが分かっていない場合です。
つまり、逆算とは、「混ぜたのが何gか」、または「何%の食塩水を混ぜたか」を答える問題です。
食塩水に限りませんが、どの単元でも基本的には逆算の方が難しいです。
濃度算の逆算だけでも様々なパターンがあります。
その中でも、食塩水に食塩を加える問題の逆算が難しいんです。
それはなぜでしょうか。
なお、食塩水に食塩を加える問題の逆算とは、以下のような問題のことです。
1%の食塩水が500gあります。
これに食塩を加えると、濃度は10%になりました。
加えた食塩は何gですか。
なぜ難しい?食塩水の濃度算は何gの食塩を加えたかを求める問題

食塩水の濃度算には、様々な解く方法があります。
面積図、ビーカー図、てんびん図、計算だけで解く方法、それぞれに長所と短所があります。
一概にどれが良いというものではありません。
解き方は様々ですが、基本的には「食塩」に注目します。
食塩水は、食塩と水を混ぜたものだから、「食塩」、「水」、「食塩水」という3つの要素が重要です。
重要な3つの要素のうち、「食塩」に注目するということです。
例えば、面積図で解く場合について、以前こちらの記事に載せた図を見てみましょう。

こちらの面積図では、縦が濃度、横が食塩水、面積が食塩の量を表しています。
食塩=面積ということで、食塩に注目していることが分かります。
例えば、食塩水に水を混ぜる問題であれば、水を加えたとしても食塩水に含まれる食塩の重さは変化しません。
ですから、水を加える前の食塩の重さが分かれば、水を加えた後の食塩の重さも自動的に分かります。
食塩に注目することで、解きやすくなるということです。
ところが、先ほどの問題、食塩水に食塩を加える問題では、食塩の重さが変化してしまっています。
食塩を加える前の食塩が何gかは求めることができます。
しかし、食塩を加えると、もちろん食塩は増えるので、それが何gになるかは分かりません。
したがって、食塩に注目するという解き方では対処しにくいです。
これが難しい理由です。
どう対処?食塩水の濃度算は何gの食塩を加えたかを求める問題

では、どうするのが良いでしょうか。
食塩は加えると増えてしまいますが、水は加えていません。
つまり、水は変化していないということです。
食塩を加える前の水が何gかわかれば、自動的に食塩を加えた後の水の重さも分かるということです。
食塩に注目するのではなく、水に注目することで解くことができます。
といっても、これは式だけで解く場合のことです。
面積図やビーカー図、てんびん図であれば、そこまで深く考える必要はありません。
食塩水に加える食塩を、「濃度100%の食塩水」と考えればよいのです。
そうすると、食塩水に食塩水を混ぜる問題と同じように解くことができます。
つまり、さきほどの図のように解くことができるということです。
ビーカー図やてんびん図であっても、同様のことが当てはまります。
ちなみに、食塩水に水を混ぜる場合でも、水を「濃度0%の食塩水」として考えることができます。
まとめ
食塩水の濃度算では割合を使います。
基本的な割合について理解していれば、濃度算も解けるはずです。
ところが、きちんと用語を理解して練習しても、苦手な子は多いです。
特に、食塩水の濃度算は何gの食塩を加えたかを求める問題は難しいです。
難しいのは、食塩に注目するという通常の方法では対処できないからです。
対処するためには、食塩ではなくて水に注目するという方法があります。
また、食塩は、もちろん本来は食塩水ではありません。
しかし、食塩を「濃度100%の食塩水」と考えることで、面積図、ビーカー図、てんびん図で解くこともできます。
面積図で解く方法については、こちらの記事にまとめてあります。
解く方法は何でも構いません。
様々な方法を試して解きやすい方法を探していくのが良いでしょう。
しかし、その前にまずは割合の基本を理解することが重要です。
割合の基本を理解していないのに、食塩水だけを丸暗記でどうにかしようというのは避けましょう。
割合の基本については、こちらの記事をご覧ください。
まずは、割合の基本を理解し、食塩水の用語を理解しましょう。
そのうえで、食塩水を「濃度100%の食塩水」と考えることや、図の書き方などを練習していけば、食塩水もできるようになっていきます。
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